論文 72 近隣の惑星政府

   
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論文 72

近隣の惑星政府

私にはエーデンチアのいと高きものの承認とラナフォーゲの許可が与えられており、サタニア系に属するそれほど遠くない惑星に住む最高度の人類の社会的、道徳的、政治的生活の何らかについて語る権限が委任されている。

この惑星は、ルーキフェレーンスの反逆参加のせいで孤立にいたった全サタニア界の中でほとんどユランチアのような歴史を経験した。体系の支配者が他の惑星問題についての叙述を承諾するということは、とても珍しいことであることから、2球体の類似性こそが、この類希な発表の許可が与えられたかを間違いなく説明しているというものである。

この惑星は、ルーキフェレーンスの反逆との関連においてその惑星王子の不忠により、ユランチアのように惑わされた。この惑星は、アダームがユランチアに来た直後に物質の息子を受け、以来、行政長官の息子は、その必滅の人種に贈与されることはなかったことから、その球体は隔離されたままでこの息子もまた違約した。

1. 大陸国家

これらの惑星のすべての不利な条件にもかかわらず、非常に優れた文明が、ほぼオーストラリア大の孤立している大陸で発展している。この国の人口はおよそ1億4千万である。その民族は、いわゆるユランチアの白色人種よりも紫色人種の割合をわずかに多く持つ主には青色と黄色の混合民族である。これらの異なる民族は、まだ完全に混合されているというわけではないが、まずまずは親しくつき合い、非常に社交的である。現在、この大陸の平均寿命は、惑星上のいかなる他民族よりも15パーセント高い90歳である。

この国の産業構造は、大陸固有の地形に由来する大きな利点を享受している。1年に8カ月大雨の降る高い山々は、まさに国の真ん中に位置している。この自然の配置は、水力利用に有利に働き、より乾燥した大陸の西地区の潅漑を大いに容易にする。

これらの国民は、自活しており、すなわち周辺の国々からいつまでも何も取り込むことなく生きることができる。天然資源は十分であり科学技術により生活必需品の欠乏を補う方法を学んできた。活発な国内通商に恵まれているが、あまり進歩的ではない隣国のありきたりの敵意のせいで対外貿易はほとんどない。

一般的にこの大陸国家は、惑星の発展的方向に進んだ。部族段階から強烈な支配者と王の出現までには何千年もかかった。多くの異なる政府の体制—不成功の共和国、共同国家、それに独裁者等—による絶対的君主が続いたが、不断の夥しさで去来した。この発展は、政治的動乱期の国の強力な独裁的三執政の一人が心変わりをしたおよそ500年前まで続いた。他の支配者のうちの1人が、 つまり残る2人の下位の者が、独裁者の権力を空け渡すという条件で退位することを自発的に申し出た。こうして大陸の主権は、一支配者の手に託された。統一された国家が、100年以上も強い君主政治の下に進歩し、この間に見事な自由憲章が発展した。

その後の君主制から代議政治形態への変遷はゆるやかであり、王は単なる社会的、あるいは感傷的な表看板として残存し、男系子孫が尽きるとやがて消えていった。現在の共和国は、今では200年間存続しており、その間これから叙述されようとしている国政術に向けての継続的進歩があり、過去10年の産業と政治の分野における最後の開発があった。

2. 政治団体

この大陸国家には、現在、国の中心に位置する首都に代議政体がある。中央政府は、比較的自由な100州の強い連邦から成る。これらの州は、10年間任期の州知事と立法者を選出し、再選資格は誰にもない。州の裁判官たちは、知事により無期の任命を受け、市民10万人当たり1人の代表から成る各立法府によって承認される。

都市の規模に応じて異なる5つの形態が、都市政府にはあるが、どの都市も100万人以上の住民は認められていない。これらの市の統治の基本構想は、概して非常に簡単で、直接的で、経済的である。最高の種類の市民のは、市のわずかな管理職を熱心に求めている。

連邦政府は、等位の3部門を採用している。行政、立法、司法。連邦最高行政者は、6年毎に一般の地域選挙によって選ばれる。彼は、各州知事の同意を得た少なくとも75の州議会の誓願を除いては再選の資格はなく、その時でも1任期限りである。連邦最高行政者は、生存する全ての元最高責任者で構成される「最高閣議」の助言を受ける。

立法部門は3議会を採り入れている。

1. 上院は、経済機能に従い、産業、専門職業、農業、そして他の労働者集団が、投票し選出する。

2. 下院は、産業に、あるいは専門職業に属しない社会、政治、哲学集団を包含する一定の社会組織によって選出される。会費を納めているすべての市民は、両分野の代表選挙に参加するが、上院に関する選挙か、下院に関するかにより異なって区分けされる。

3. 3番目の議院—元老—公務員の老練者たちを採用し、またそれぞれ最高行政者たち、地域(準連邦)行政者たち、最高裁判長の指名をうけた、くわえて他の立法院いずれかの議長たちの指名をうけた多くの著名な人々を採り入れている。この集団は100人に限られており、その構成員は、長老自身の多数派に選ばれる。会員資格は、無期であり、欠員ができると指名された中から最大得票者が正式に選出される。この機関の目的は、純粋に諮問的であるが、それは世論への強力な監視官であり、また政府の全部門に強い影響力を揮う。

連邦行政の実に多くが、10の地方分権(準連邦)機関により運営され、各機関は10州の団体からなる。これらの地方区分は、立法上、司法上のいずれの機能も持たず、完全に行政的であり、管理的である。10人の地方行政官は、連邦最高行政者の直接の任命をうけ、任期は、最高行政者の任期—6年—と同じである。連邦最高裁判所は、この10人の地方行政者の指名を承認する。この10人は再任されないかもしれないが、退職行政者は、自動的にその後任の近い仲間となり、顧問となる。これらの地方行政官は、別な方法においてそれぞれ自身の事務官を選ぶ。

この国は、2つの主要な裁判機関により裁かれる—法律法廷と社会経済法廷。法律法廷は、次の3段階において機能する。

1. 市や地方管轄の簡易裁判所の決定は、州の高等裁判所に上告できるかもしれない。

2. 州の最高裁の決定は、連邦政府、あるいは市民の権利と自由の危険を伴わないすべての問題において最終的なものである。地方行政官には、いかなる訴訟も即座に連邦最高裁の審判にかける権限が与えられている。

3. 連邦最高裁判所—国の論争裁決のための高等法廷と州立裁判所からの上告訴訟。この最高裁判所は、どこかの州立裁判所に2年、あるいはそれ以上勤務し、そして最高閣議と立法議会の3番目の議院の大多数の承認と最高行政者によってこの高い位置に任命された41歳以上、75歳未満の12人の男性で構成される。この最高司法機関の全決定は、少なくとも2/3の票決で成る。

社会経済法廷の機能は、次の3分割である。

1. 家庭と社会体制の立法と行政部門に関する親のための法廷

2. 教育法廷—州と地方の学校組織と係わりをもち、教育行政機構の行政と立法部門と結びつく司法機関

3. 産業法廷—経済上のすべての誤解調停のために完全な権限を与えられた司法裁判所

連邦最高裁判所は、中央政府の第3の立法部門、すなわち老齢の政治家の議院の3/4の票を除き、社会経済問題には判決を下さない。その他の点では、親法廷、教育法廷、産業の高等法廷のすべての決定が最終的である。

3. 家庭生活

この大陸では2家族が、同じ屋根の下に生活することは違法である。しかも集団居住は禁止されているので、長屋形式の建物の大部分は取り壊されてきた。しかし未婚者達は、まだ同好会、ホテル、その他の集団用居住施設に住んでいる。許可される最小家屋の敷地は、4,500平方メートルの土地を用意しなければならない。家の目的に使用される土地とその他の不動産は、最小家屋の敷地割当ての10倍までが無課税である。

この民族の家庭生活は、前世紀の間に大いに向上した。両親の、すなわち父母双方は、子供育成のための親の学校に出席する義務がある。10日に1回は—2週間毎に、というのも1週間は5日であるから—口頭教授のために近くの集会所に行き、田舎の小集落に住まう農業者でさえも通信手段をもってこの任務を進める。

各家族の平均子供数は5人であり、子供は、両親の完全な管理下にあるか、片親もしくは両親死去の場合は、親のための法廷により任命された保護者管理下にある。完全な孤児の後見役を与えられるということは、いかなる家族にとっても非常な名誉であるとみなされる。親たちの間での競争試験があり、孤児は、最良の親の資格を示した家庭に与えられる。

これらの民族は、家庭をその文明の基本的機関と見なす。子供の教育と性格指導の最も大切な部分は、その両親と家庭での保証が期待されており、父は、母の子供の教養への心配りと同相当の専心している。

すべての性教育は、両親、または法的後見者が、家庭において管理する。道徳教育は、教師が、学校の作業場で休息時に教えるが、宗教指導についてはそうではなく、宗教は、家庭生活の不可欠部分とみなされていることから両親の独占的特権であると判断されている。宗教教育は、純粋に哲学寺院においてのみ公的に与えられ、この民族の間ではユランチアの教会が展開してきたような完全に宗教的団体のようなものは展開しなかった。彼らの哲学での宗教とは、神を知り、奉仕を通じて仲間に対する愛を表す努力であるが、これは、この惑星の他の国々の典型的宗教事情ではない。宗教は、これらの民族間では完全に家族の問題であるので、宗教上の集会は、何の公共の場もないのである。政治的には、教会と国家は、ユランチア人がよく言うように完全に別々であるが、宗教と哲学には奇妙な重なりがある。

20年前まで、両親から適切に教育を受けたかどうか子供を定期的に調べるために各家族を訪問する精神的な教等師 (ユランチアの牧師に匹敵する)は、政府の指揮下にあった。これらの精神面の助言者と試験官は、現在、新たに作成された精神向上財団法人、つまり自発的出資の後援のもとにある団体の指示下にある。この団体は、ことによると天の行政長官の息子の到着後までさらなる発展はないかもしれない。

子供は、市民の最初の義務が開始する15歳になるまで法的にはそのまま親の支配下にある。その後、両親への義務が減少されるそのような年齢層に対し、似通った公的儀式のように、連続して5年毎に5回の実施され、一方では、市民の、また社会的な新しい責任が課される選挙権は20歳で与えられ、親の同意なしの婚姻の権利は25歳まで与えられず、また子は、30歳に達すると家を出なければならない。

婚姻と離婚法は、国中画一である。20歳前の結婚—民間参政権賦与の年齢—は認められていない。婚姻許可は、通告1年後に、その上、花嫁と花婿の両人が、結婚生活の責任に関し親の学校で正規に教授を受けたということを示す証明書を提示後に初めて与えられる。

離婚規定はいくらか緩いが、親の法廷が発行する離別の判決は、申請登録から1年後まで取得できないかもしれない。また、この惑星の1年は、ユランチアよりもかなり長い。現在の離婚率は、簡単な離婚法にもかかわらず、ユランチアの進んだ人種の離婚率の1/10に過ぎない。

4. 教育制度

この国の教育制度は、大学教育前の5歳から18歳までの生徒が通う義務であり、しかも男女共学である。これらの学校はユランチアのものとは大いに異なる。教室はなく、1度に1つの学習だけがなされ、全ての生徒は、最初の3年が過ぎるとが低学年を教える補助教員になる。本は、学校の作業場と農場に起こる問題解決に役立つ情報確保のためだけに使用される。この大陸で使用される家具の多くと機械発明の多く—これは発明と機械化の偉大な時代である—は、これらの作業場で生産される。隣り合う各作業場は、学生が必要な参考図書を閲覧を必要とするかもしれない実用的図書館である。農業と園芸もまた、地元のそれぞれの学校に隣接する大規模な農場において全教育期間にわたって教えられる。

頭の働きの鈍い者は、農業と畜産だけを学び、普通以下のすべての者は、否定されている親になることを未然に防ぐために性別に隔離される特別な管理集落に生涯収容される。これらの抑制策は、75年間実施されてきている。引き渡し命令は、親のための法廷によって言い渡される。

誰もが、毎年1カ月の休暇を取る。大学進学前の学校は10年間であり、1年のうち9カ月間実施され、休暇は両親か友人と旅行をしながら過ごす。この旅行は、成人教育計画の一部であり、生涯を通じて続けられ、費用を賄うための基金は、老齢保険に採り入れられているものと同じ方法によって蓄積される

学期の1/4は、遊戯に—運動競技に—あてられている。生徒は、これらの競技で地方から、州と地域を経て全国試合へと進む。同様に、弁論大会と音楽大会、もちろん科学と哲学におけるものも、下層の社会区分から国家の名誉のための競争まで学生の注意を占有している。

学校管理は、学校関係者が、3番目の、すなわち立法顧問部門として機能し、相関3部門をもつ中央政府の摸写である。この大陸の教育主要目的は、すべての生徒を自活する国民にすることである。

すべての子供は、大学前の16歳で学制を卒業するが、熟練した職人である。その後、成人学校か大学のいずれかで書物の研究と特別知識の探求が始まる。才気あふれる学生が、予定より早く仕事を終了すると、 自身の考案による何らかの得意の研究課題にとりくむ時間と手法の特典が与えられる。全体の教育制度は、個人を適切に訓練するよう考案されている。

5. 産業組織

この国民の間での産業状況は、その理想からはかけ離れている。労使は、今なおそれぞれの問題を抱えてはいるが、双方が真剣な協力計画に合わせ少し変化してきている。労働者は、この特有の大陸でますます全産業事業の株主になっている。全知的労働者は、徐々に小資本家になっている。

社会的対立は減少しており、また親善精神が速やかに拡大している。毎年2パーセントの奴隷解放によるこの調整が、徐々に発効されて以来、深刻な経済問題は、奴隷制度撤廃(100年以上前)以来起こっていない。文句なく精神的、道徳的、それに体力検査に合格した奴隷には市民権が与えられた。これらの優れた奴隷の多くは、戦争捕虜か、戦争捕虜の子供等であった。およそ50年前、人々は、劣る最後の奴隷を追放し、さらに最近では、堕落し悪質な階級の数を減少させる課題に本気で取り組んでいる。

これらの人々は最近、産業に関する意見の相違の調整と経済上の弊害の修正のための新たな方法、つまりそのような問題解決の古い方法に改善を印した新たな方法を発達させた。個人、または産業上の不一致のいずれかの調整手段としての暴力は、非合法化された。賃金、利益、および他の経済問題は、厳しく規制されておらず、産業立法府におおむね制御されているが、産業から起こるすべての論争は、産業法廷で全般的に統制される。

産業法廷は、ほんの30年に過ぎないが、非常に満足のいく機能をしている。最新の進展は、今後産業法廷が、3部門に当てはまるような法的補償の承認を確立する。

1. 投資資本の法的利率

2. 産業活動技能に対する妥当な俸給

3. 労働に対する合法で公正な賃金

これらは、まずは契約に合致させるか、または減少収益に直面する際は、一時的減少に比例して分担するものとする。そして、これらの固定負担金を超える全収益は、その後配当と見なされ、全3区分:資本、技術、労働に割り当てられるものとする。

地方行政官は、10年毎に合法的な日々の有給労役を調整し、決定する。産業は現在、労働4日と遊戯1日の週5日で作動している。これらの人々は、学生同様、就業1日当たり6時間、10ヶ月ある1年のうち9カ月働く。通常、休暇は旅行に費やされ、最近では新輸送方法が開発されたので、国全体が旅行をする傾向にある。気候は、1年におよそ8カ月旅行に向いており、人々はその機会をできるだけ利用している。

200年前、産業にとっての利益目的は、完全に優位であったが、今日、それは他の、また一層高い推進力により急速に置き換えられている。この大陸における競争は、猛烈ではあるが、その多くが産業から遊戯、技能、科学的達成、および知的到達へと移行された。それは、社会奉仕と政府への忠誠心において最も活発である。この民族の間では、社会奉仕が、急速に待望の主目的になっている。この大陸の最も金のある者は、1日あたり6時間自分の機械工場の事務所で働き、次に本人が、社会奉仕のための資格を得ようと公職者の学校の地方分校へと取り急ぐのである。

この大陸での労働は、名誉なことであり、体の丈夫な19歳以上の者は皆、家庭や農場、広く認められた産業、または一時的失業者が受け入れられる公的な仕事、さもなければ鉱山の強制労働部隊で働く。

これらの国民はまた、新しい型の社会的嫌悪—怠惰と過分な富の両者への嫌悪—を心に抱き始めている。人々は、ゆっくりと、しかも確実に、自分達の機械を征服している。かつて、彼らもまた、政治上の自由と、続いて経済自由のために戦った。彼らは、現在、自己実現に専念できる自分の力で勝ち得た余暇に感謝し始めると共に、双方の楽しみを自分のものとしている。

6. 老齢保険

この国家は、自尊心を打ち砕く慈善行為の型を老後を保証する堂々たる政府の保険と置き換える決然たる努力をしている。この国家はすべての子供に教育を、すべての成年に仕事を提供する。それ故に、虚弱者や老齢者の保護のためにそのような保険制度を首尾よく実行できるのである。

この国民のすべては、70歳まで仕事に残る権利を与える許可証を州の労働委員から手に入れない限り有給の職業からは65歳で退かなければならない。この年齢制限は、公務員、あるいは哲学者には適用されない。身体的障害者、あるいは永久的不具者は、地方政府の年金審議官が連署して裁判所の命令により、何歳ででも退職表に載せられる。

老齢年金のための基金は4財源から引き出される。

1. 連邦政府は、この目的のため毎月1日分の所得を徴収する。この国では皆が働く。

2. 遺産—多くの裕福な市民がこの目的のために財源を残す。

3. 国の鉱山での強制作業収入。徴集された労働者が自らを支え、自身の退職負担金を積み立てておき、自己労働からの超過収入のすべてがこの年金基金に回される。

4. 天然資源からの収入。大陸のすべての自然的財産は、社会の信託金として連邦政府によって保持され、そこからの収入は、疾病防止、天才教育、および公職者育成学校の特に有望な個人の経費といった社会目的に利用される。天然資源からの収入の半分は、老齢年金基金に回される。

国家と地方の保険計理財団が、保護的保険の多くを供給するとはいえ、老齢年金は、連邦政府が、地方の10部門をつうじて独自に管理する。

これらの政府資金は、長い間正当に管理されてきた。裁判所が与えた最も重い刑罰には、反逆罪と殺人に国民の信頼への裏切りが加えられている。社会的不実、政治的不実は、今、すべての犯罪で最も凶悪であると見なされている。

7. 課税

連邦政府は、老齢年金管理と天才と創造的な独創性を助長することにおいてのみ温情主義的である。州政府は、それよりもわずかに個々の住民に寄りそっており、地方自治体は、はるかに温情主義的であるか、または社会主義的である。市(または、それの何らかの亜区分)は、健康、衛生、建築物規制、美化、給水、照明、暖房、娯楽、音楽、および意思の疎通のような事柄に携わる。

全産業での第1の配慮は、健康にむけられている。物理的福利にかかわる特定の局面は、産業と一般社会の特権と見なされるが、個人と家族の健康問題は、個人的な関心だけの問題である。薬に関しては、他のすべての純粋に個人的問題と同様に、政府の干渉はさらにいっそう控える計画である。

市には課税する権力はなく、借金することもできない。市は、州の公庫から一人当たりの支給金を受けるとともに、社会主義的企業収益と様々な商業活動の認可からそのような収入を補わなければならない。

市の境界を大いに広げ実用的にする高速輸送機関は、市の管理下にある。市の消防署は、防火と保険基金に支えられており、市あるいは国における全建築物は耐火性であり、75年以上存続している。

市により任命された保安官はいない。警察は、州政府が維持する。この部門は、ほぼ全体的に25歳から50歳の間の未婚男性からに募集される。大部分の州が、かなり重い独身税を査定しており、それは州警察に加わるすべての者に支払われる。平均的州の警察は、現在、50年前のそれの1/10の規模に過ぎない。

経済や他の状態は、大陸の異なる区域で大いに異なり、比較的自由で主権をもつ100州の課税の仕組みに均一性はほとんど無いか、あるいは無い。全ての州には連邦の最高裁の同意がある場合を除いては、変更不可能な10の基本的な憲法条項があり、これらの条項の1つには町にあろうと田舎にあろうと免除されている家屋の敷地以外は、いかなる資産にも1年当たりその価値の1パーセントを越える税の徴収を禁じている。

連邦政府は、借金をすことはできないし、いかなる州も戦争目的を除いては金の借り入れには3/4の住民投票を要する。連邦政府は、負債を被ることができないので、戦争の際には防衛国民会議が、人と物資のみならず必要に応じ、州に金銭を課する権限が与えられている。しかし、負債は25年以上に及んではならない。

連邦政府を支える収入は、以下の5源泉から得られる。

1.輸入税。 すべての輸入は、惑星のいかなる他の国の水準よりもはるかに高いこの大陸での生活水準を保護するように設計された関税対象である。産業議会の両院は、2立法府の共同被任命者である経済問題最高行政者の推薦を承認した後に最高産業法廷においてこれらの関税を設定する。産業上院は、労働者に、下院は、資本家により選出される。

2. 印税。 連邦政府は、すべての型の才能—芸術家、作者、および科学者—を援助し、またそれらの特許を保護し、地方の10個所の実験室での発明と独自の創造を奨励している。代わりに政府は、機械、書籍、芸術作品、植物、または動物に属するか否かに関係なく、そのようなすべての発明と創造からの収益の半分を受ける。

3. 相続税。 連邦政府は、地所の規模、および他の条件によって決まる1パーセントから50パーセントにおよぶ累進相続税を徴収する。

4. 軍用設備。 政府は、商業や娯楽目的使用のための陸海軍設備の賃貸により相当額を稼いでいる。

5. 天然資源。 天然資源からの収入は、連邦国家の憲章に特定目的で完全に必要としなければ国庫に転じられる。

連邦政府の予算割当額は、国民防衛協議会において査定される戦争基金を除き、上院の立法府で起案され、下院の同意をうけ、最高行政者が承認し、最終的に100人の連邦予算委員会によって有効とされる。この会の委員は、州知事に指名され、24年間務める州議会により6年毎に1/4が選出される。この機関は、6年毎にその構成員の中の一人を3/4の得票により選んで会長とし、その結果、彼は、連邦基金の統括者兼管理者になる。

8. 特別大学

5歳から18歳にかけての基本的義務教育計画に加え、次のような特別学校が維持されている。

1. 公職者育成学校。 これらの学校は3分野に分かれる。国立、地方、および州。官公庁は、4部門に分類される。国民への責任の第一部門は、主に国家の管理に属し、この団体の全公務員は、地域と国の双方の施政学校の卒業生でなければならない。個人は、地域の10の公職者の学校のうちのいずれかを卒業し、第2部門の政治、選挙、または任命による職を受けるかもしれない。その地位は、地域の管理と州政府においての責任に関係がある。第3部門は、州の責任を盛り込み、当該職員は、施政の学位だけが必須となる。そのような職は、完全に任命によるもので第4と最後の部門の公務員は、施政の学位を保持する必要はない。それらの職は、助手職、秘書職、それに政府の管理能力をもって機能する様々な学術的職業により取り扱われる技術的責任の低い身分である。

下級裁判所と州立裁判所の裁判官は、州立の施政学校の学位を持つ。社会、教育、産業問題の司法の裁判官は、地域の公職者学校の学位を保持する。連邦最高裁の裁判官は、これらの全ての施政学校からの学位を保持しなければならない。

2. 哲学の学校。 これらの学校は、哲学の寺院と協力し、公の機能として大なり小なり宗教に関係がある。

3. 科学機関。 これらの専門学校は、教育制度よりもむしろ産業と同位であり、15部門下において管理される。

4. 職業訓練学校。 これらの特別機関は、様々な学術的職業のための技術的訓練を与え、総数12機関である。

5. 陸軍と海軍学校。全国本部の近くと沿岸の25の軍事施設は、18歳から30歳までの軍事訓練を志願する市民向けに維持されている。これらの学校へに25歳以前の入学は、親の同意を必要とする。

9. 普通選挙案

官公庁の志願者全員は、州、地域、または連邦の公職者の学校卒業生に限られ、この国の進歩的指導者達は、普通選挙案の重大な弱点を発見し、およそ50年前に次の特徴を取り入れた投票方法修正のための憲法条項を作成した。

1. 20歳以上のすべての男女は、1票を有する。この年齢に達すると、全国民が2つの投票集団の会員資格を得なければならない。まず、経済上の役割—産業、専門職、農業、あるいは通商—に従って加わる。政治、哲学的、社会的傾向に応じて2番目の集団に入る。その結果、全労働者が、何らかの経済会員集団に属し、そしてこれらの同業組合は、非経済協会のように、三権分立を持つ国の政府とほぼ同様に規制されている。これらの集団における登録は、12年間変更できない。

2. 社会に多大に尽力した個人、あるいは政府用役において並はずれた賢明さを示した個人は、5年足らずの頻度ではなく、そのような9票の特別投票権を超えることなく、州知事か地方行政官の指名、また地域の最高協議会の権限で与えられた追加の投票権を持つかもしれない。いかなる複数投票権者の最大選挙権は、10票である。科学者、発明者、教師、哲学者、および精神指導者もまた、拡大された政治権力を与えられて同様に認識され栄誉を受けている。特別大学から学位が与えられるのとほぼ同様に、州と地方の最高協議会から都市のこれらの高度の特権が、与えられ、その受益者は、他の学位に加えてそのような都市認識の表象を個人的業績表に添付することを誇りに思っている。

3. 鉱山での強制作業を言い渡された個人、また税金財源による公務員のすべては、そのような奉仕期間、選挙権を奪われる。これは65歳で年金をもらって退職する老人には適用されない。

4. 5年間対象のうちの1年当たりに支払われる平均税を反映する選挙権には5区分がある。重納税者には5票までの追加票が許される。この付与は他のすべての認定からは独立しているが、何人といえども決して11票以上を投じることはできない。

5. この特権計画が採用されたとき、地域別投票方法は、経済体制や機能体制を優先して放棄された。すべての市民は現在、それぞれの住居にかかわらず産業、社会、あるいは専門職集団の構成員として投票する。したがって、選挙母体は、政府への信用と責任ある地位に最適な人員だけを選出する団結し、統一し、その上知的である集団で構成されている。機能的または集団選挙のこの体制には1つの例外がある。6年毎の連邦最高行政者の選挙は、全国的な投票によるし、いかなる市民も1票を越えての投票はない。

こうして選挙は、最高行政者の選挙を除き、市民の経済的、専門的、そして知的な社会集団ごとに行使される。理想国家は、有機的であり、自由で知的なあらゆる市民集団とは、より大きい政府の有機体内での生命維持に必要、かつ機能する器官を意味する。

政治学校は、障害があったり、欠陥があったり、無関心であったり、または罪を犯した個人の選挙権剥奪をみすえて州の法廷に訴訟を起こす権限を有する。国民は、国の50パーセントの者が劣るか、または欠陥がありながら投票権を持つとき、そのような国は消える運命にあると知っている。凡人による支配はいかなる国の滅亡をも告げると信じている。投票は義務であり、票を投じない者すべての対しては重い罰金が課される。

10. 犯罪への対応

この民族の犯罪、精神異常、堕落への対応方法は、ある意味では心地よいものであるが、他方では、疑いもなく、ほとんどのユランチア人にとって衝撃的なものである。通常の犯罪者と欠陥者は、性別に異なる農業居住地に収容され、十二分に自活している。裁判所は、より深刻な常習犯と不治の狂人に毒ガス室での死刑を言い渡す。殺人を別とする、政府の信頼への裏切りを含む頻繁な犯罪もまた、死刑を伴い、正義の天罰は、確かで迅速である。

これらの国民は、法の否定的時代から積極的時代へと移っている。最近では、殺人可能者や重罪人に拘留地での終身服役の判決申し渡しによる犯罪防止を試みるところまで行った。そのような受刑者は、その後今まで以上に正常になったことを示すならば、仮釈放されるか、または赦免されるかもしれない。この大陸での殺人率は、他の国々の1パーセントに過ぎない。

犯罪者と欠陥者の繁殖防止の努力は、100年以上も前に始められ、すでに喜ばしい結果をもたらした。精神異常者のための刑務所も病院もない。理由の1つは、ユランチアで見られるこれらの集団のほんの10パーセント程に過ぎないからである。

11. 軍備

連邦軍事学校の卒業生は、能力と経験に応じて防衛国民会議の総裁により、7階級の「文明の守護者」として任命されるかもしれない。親の最高裁判所、教育最高裁判所、産業最高裁判所により指名されたこの会は、25の協議会から成り連邦の最高裁判所により承認され、連携軍事の参謀長により統轄された。そのような構成員は70歳まで仕える。

そのような任命された役員が探求する過程は、4年の長さであり、必ず何らかの貿易、あるいは職業への精通に関連している。軍事訓練は、この関連する産業学校、科学学校、または職業学校での教育なしには決して与えられない。軍事訓練終了後の個人は、特別な学校で同様に4年の課程の長さの教育の半分を、4年の課程の間に、既に受けたことになる。職業軍人階級の創設は、こうして技術上、あるいは職業訓練の前半を確実なものする一方で、多くの男性が、自らを支えられるようににこの機会を提供することにより回避している。

平時の兵役は純粋に自発的であり、全兵役部門における入隊は4年間である。その間、すべての者が軍略習熟に加え専門とする何らかの研究を続行する。音楽における訓練は、中央の軍事学校と大陸周辺に分布する25の訓練所の主要な活動の1つである。産業の不景気が続くあいだ、何千人もの失業者は、自動的に陸海における大陸軍事防衛を築き上げることに活用される。

これらの国民は、周辺地域の民族の侵入に対する防衛としての強力な戦時編成を維持しているが、この軍事手段を100年以上も攻撃的戦争というものに用いていないということが、立派なこととして記録されてもよい。これらの国民は、侵略に戦力を用いる誘惑に屈することなく文明を力強く防御することができる程度にまで文明的になった。内戦は、大陸連合国の設立以来一つもないが、これらの国民は、ここ2世紀の間に9回の激しい防衛闘争に召集されてきており、そのうちの3戦は、強力な世界列強同盟に対してであった。この国は、敵意を抱く隣国による攻撃に対し適切な防衛維持はしているものの、政治家、科学者、および哲学者の訓練や養成によりはるかに注意を向けている。

世界と平和状態にあるとき、すべての可動防衛機構は、完全に貿易、商業、娯楽に利用される。戦争が布告されると、国全体が動員される。軍の支払いは、戦争期間中すべての産業で調達し、総軍事省の長官たちが、最高行政内閣の成員となる。

12. 他の国々

この類稀なる民族の社会と政府は、あらゆる点でユランチア国のものよりも優れているが、他の大陸では(この惑星には11ヶ国ある)、政府は、ユランチアのより高度な国々に明らかに劣っていると述べられるべきである。

この優れた政府は、ちょうど今、劣性民族との使節関係の確立を計画しており、周辺国への宣教師派遣について提唱する偉大な宗教指導者が、初めて生まれた。我々は、非常に多くの他のものが、他民族に優れた文化と宗教の強制を試みたときに犯した誤りをかれらが、繰り返そうとしていることを恐れる。この大陸の高度の文化をもつ国が、ただ単に外へ出向き、近隣民族の中の最も優れた者を連れ帰り、それ等を教育後に未開の同胞に文化の特使として送り返すならば、この世界で何とも素晴らしいことができるであろう。もちろん、行政長官の息子が、この高度な国にすぐ来るならば、この世界ですばらしい事が急速に起こり得る。

隣接の惑星事情に関するこの詳説は、ユランチアの文明を前進させ、政府の発展を増大させる意図をもって特別な許可でなされている。ユランチア人に興味を起こさせ好奇心をそそるさらに多くを語ることはできるが、この発表は、我々の許される限界に及んでいる。

ユランチア人は、しかしながら、サタニア系の自分達の姉妹球体は、天なる息子の権威ある任務、あるいは贈与任務のいずれにも拠らないということに気づくべきである。ユランチアの様々な民族は、大陸国家が、その惑星の仲間から切り離すような文化の不均衡により互いを切り離すようにはならない。

真実の聖霊からの注入は、贈与世界の人類の幸福の偉業を実現するために精神的な基礎を用意する。ユランチアは、したがって、法、機構、象徴、しきたり、および言語とともに惑星政府のより即座の実現に備えており—そのすべてが、法の下での世界平和確立へ向けて非常に勢いよく貢献でき、精神的努力の真の時代の夜明けのいつかへと導くことができた。そして、そのような時代は、光と生命の理想郷の時代への惑星の敷居である。

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