論文 82 結婚の進化

   
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論文 82

結婚の進化

結婚—交合—は、両性愛から生じる。結婚は、そのような両性愛への人の反応的適合であるが、家族生活は、そのようなすべての進化と適応調整から生まれる総体的結果である。結婚は持続する。それは、生物進化に固有ではないが、すべての社会進化の基礎であり、したがって、何らかの形での存続は確かである。結婚は、家庭を人類に与え、また家庭は、長く困難な進化的全葛藤の有終の美である。

宗教、社会、教育機関の総ては、文化的文明の存続に不可欠であり、家族は、最上の文明化をするものである。子供は、その家族と隣人から人生の基礎の大半を学ぶ。

昔の人間には豊かな社会文明はなかったが、もてるものは忠実に有効に次世代に伝えていった。過去のこれらの文明の大部分は、家庭が、効果的に機能していたので他の制度上の最小限の影響で発展し続けたと気づくべきである。今日人類は、社会的、文化的遺産を所有しており、それは、賢明に効果的に後の世代に伝えられなければならない。教育機関としての家族が、維持されなければならない。

1. 交合本能

性欲は、男女間の個性の大きな隔たりにもかかわらず、種の繁殖のために一緒になることを保証するに足りるのである。この本能は、後に愛、献身、夫婦間の忠誠心と呼ばれる多くのことを人間が経験をするずっと以前に効果的に作用した。交合は、生まれながらの性癖であり、結婚は、その社会的進化の影響である。

性の関心と願望は、原始民族においては支配的激情ではなかった。原始民族は、単にそれらを当然のことと思った。生殖経験のすべては、想像的な潤飾とは無関係であった。全ての性の激情を飲み込むような高度の文明民族は、主には人種混合に起因しており、特に進化する資質が、ノヅ系とアダーム系の連想的想像力と美の認識に刺激された場所においては。 しかし、進化する人種は、より鋭い性の意識と、 より強い性交衝動の資質が、このようにして速めて、そそる獣欲に対し十分な自制をもたらし得ないほどにこのアンド系の遺産を限定的量において吸収した。進化する人種の中では、赤色人種が最も高度の性の慣例を持っていた。

結婚に関する性の規制は、次の事柄を示す。

1. 文明の相対的進行。文明は、性が、有用な媒介と慣習に従って満たされることをますます要求した。

2. どの民族であれアンド系の血統の量。そのような集団の間での性は、肉体的、感情的性質の双方における最高と最低の両方を表現するようになった。

サンギク人種には平均的獣欲があったが、異性の美や肉体的な魅力にあまり興味や評価を示さなかった。いわゆる性的魅力は、現代の原始の人種にさえほとんど欠けていると言ってもよいほどである。これらの混ざり気のない民族は、明確な性交本能をもつが、社会規制を必要とする重大な問題を生じさせるには性的誘因は不十分である。

性交本能は、人間の肉体上の支配的原動力の1つである。それは、個人の喜びの名の下に、責任からの個人的な安らぎと個人の自由のずっと上に民族の幸福と永続性を利己的な者にだまして置かせる1つの効果的感情である。

制度としての結婚は、その始まりの初期から現代に至るまで自己永続のための生物的傾向からくる社会的発展を描写している。進化する人類の永続は、この人種的交合衝動、大まかに性的魅力と呼ばれる衝動の存在により確実にされる。この大いなる生物的衝動は、あらゆる種類の関連する本能、感情、および慣用—物理的、知的、道徳的、社会的—のための衝動の中心部になる。

食物供給は、未開人の間では人を駆り立てる動機であるが、文明が豊富な食物を保証するとき、性的衝動は、しばしば支配的衝動となり、したがって社会的規制を必要とする。動物では本能の周期性が、交尾の傾向を食い止めるが、人間は、多大に自制心のある生き物なので性欲は完全に周期的ではない。それゆえ社会が、個人に自制を強いることが必要になってくるのである。

拘束され甘やかされるとき、いかなる人間の感情あるいは衝動も、この強力な性衝動ほどに多くの害と悲しみを引き起こし得るであろうか。この衝動を抑え社会規則への知的服従が、文明の現実性に対する最高の試験である。自制は、ますますの自制は、前進する人類への絶え間なく増大する要求である。秘密、不誠実、および偽善は、性の問題をあいまいにするかもしれないが、解決法を提供しないし、倫理を進歩させもしない。

2. 制限的禁忌

結婚進化の物語は、単純に社会、宗教、そして市民制約の圧力による性の抑制の歴史である。自然は、個人を見分けるとは言いがたい。いわゆる倫理の認識もしない。それは、単に、しかも排他的に種の生殖に関心がある。自然は、有無を言わせず生殖を強く求めるが、必然的な問題を無頓着に社会の解決するがままにし、その結果、進化的人類にずっとつきまとう重大問題を生じさせる。この社会的葛藤は、基本的本能と進化する倫理との終わりのない戦争の中にある。

初期の人類は、性関係の規制は、あるかなしかの状態であった。この性の認可の理由から売春も存在しなかった。今日、ピグミー族と他の後退的集団は、何の結婚制度もない。これらの民族の研究は、原始人類が踏襲した簡単な性交習慣を明らかにする。しかし、すべての古代民族について、常に各時代の社会習慣の道徳的基準を考慮にいれて研究され、判断されるべきである。

自由恋愛は、しかしながら、甚だしい野蛮の階級より上では決して受けがよくなかった。社会集団が形成し始めるとすぐに、結婚の慣例と規制が発達し始めた。交合は、このようにしてほぼ完全な性の認可の状態から比較的完全な20世紀の性の制限基準へと数多の変遷を経て進歩してきた。

道徳的慣習と制限的禁忌は、部族発達の初期段階においては非常に粗雑であったが、男女は切り離していた。—これは、静寂、秩序、勤勉を促し—そして、結婚と家庭の長い進化が始まった。衣服と装飾、および宗教習慣に関わる性別による習慣は、性の特権の範囲を定義し、その結果ついには悪、犯罪、罪の概念を産むことになる初期の禁忌に起源があった。しかし、それは、重要な、特に五月祭にすべての性の規制を中断する長い間の習慣であった。

女性は、昔から男性よりも制限的禁忌を受けてきた。早期の道徳慣習は、未婚女性に男性同様の性の自由を認めたが、妻にはいつでも夫に忠実であることが要求されてきた。原始の結婚は、男性の性の特権をあまり抑えはしなかったが、妻には更なる性の許容への禁止を課した。既婚女性は、常に自分たちを1種類として区別し髪型、衣服、ベール、隔離、装飾、および輪などの何らかの印を身につけてきた。

3. 初期の結婚慣習

結婚は、男性の絶え間ない衝動からくる繁殖—自己増殖—への常に存在する生物的緊張に対する社会有機体の制度上の対応である。交合は、普遍的に自然であり、また社会が単純なものから複雑なものに発達するにつれ、交合のための社会慣習に対応する進化、すなわち結婚制度が生まれた。結婚は、社会的発展が、社会慣習段階へと進む所ではどこでも発展的制度となるであろう。

結婚には、常に異なる2つの領域があったし、これからもずっとそうであろう。慣習、つまり交合の外面的様相を規定する法、さもなければ男女の秘密の、個人的な関係。個人は、いつも、社会に強いられた性の規制に対し反抗してきた。これが、この長年の性問題の原因である。自己維持は、個人的ではあるが、集団に維持されている。自己永続化は、社会的であるが、個人の推進力に保証されている。

社会慣習は、尊重されているときすべての人種間で示されたように性の衝動を抑制し制御する十分な力がある。結婚の基準は、常に道徳慣習のその時の力と民間政府の機能の全体性の真の指標であった。しかし、初期の性と交合慣習は、矛盾と粗雑な規則の固まりであった。両親、子供、親類、社会のすべてが、結婚の規則に相反する関心を持っていた。しかし、このすべてにもかかわらず、結婚を自然に高め実践したそれらの人種が、 より高い段階に発展し、より多くの数で生き残った。

原始時代の婚姻は、社会的地位への報酬であった。妻の所有は傑出の印であった。未開人は、自分の婚礼の日を責任と男らしさへの門出を記すものと考えた。ある時代には、結婚は、社会的義務と見なされた。他の時代には宗教義務として。さらに別の時代には市民を国家に供給する政治上の必要条件として。

初期の部族の多くは、結婚のための資格として盗みの快挙を求めた。後の民族は、運動競技、競合遊戯をそのような急襲と置き換えた。これらの競技の勝者には一等賞—婚期に至った花嫁の選択—が与えられた。首狩り族の間では、若者は、少なくとも1つの首を所有、頭蓋骨は時々購入可能であったが、するまで、結婚を許されなかった。妻の購入の衰退につれ、多くの黒人集団内にいまだに存続している習慣である謎解きの競い合いによって勝者が妻を得た。

文明の進歩と共に幾つかの部族では、結婚のための男性の忍耐力有無の厳しい試験を女性の手に委ねた。彼女等は、その結果、自分で選んだ男性に便宜を図ることができた。結婚のためのこれらの試験は、猟や戦いの技能、それに家族扶養能力を含んだ。花婿は、少なくとも1年間花嫁の家族に入り、そこで暮らし、働き、その妻にふさわしいと立証することが求められた。

妻の資格は、きつい仕事をし子供を生む能力であった。一定の期間内に一定の農作業を実行しなければならなかった。もし結婚前に子供を生んだならば、彼女は、なおさら貴重であった。彼女の繁殖力は、こうして確信された。

古代民族が不名誉と見なした、あるいは罪とさえ見なした事実が、すなわち結婚しないことが、子供の結婚の起源について説明している。人は結婚しなければならないのであるから、早いほどよい。また、未婚者は霊界に入ることができないというのが一般的信仰であり、これが、出生時の、時には出生以前にさえ、子供の結婚への一層の誘因であった。古代人は、死者さえ結婚しなければならないと信じた。最初の仲人は、死んだ個人のための結婚を取り決めるために雇われた。1人の親が、死んだ息子と他の家族の死んだ娘との結婚を実行するためにこれらの仲人を手配するのであった。

後の民族の間では、思春期が結婚の一般的年令であったが、これは、文明の進歩に正比例して進んだ。社会発展の初期、男性と女性双方の風変わりな、しかも独身の階級が生じた。それらは、大かれ少なかれ通常の性の衝動を欠く個人によって始められ維持された。

多くの部族は、夫に与えられる直前に支配的集団の構成員達に花嫁との性関係を持たせた。これらの各男性は、少女に贈り物を与えるのが常で、またこれが結婚祝いの品を与える習慣の起こりであった。いくつかの集団内では、若い女性は、花嫁披露の広間での彼女の性のサービスに対し報酬として受け取られる贈り物から成る持参金の収得を期待した。

幾つかの部族では、若い二人の結婚が許されれば、双方が愚かな親になると考えたことから、若者を寡婦や年上の女性と結婚させ、その後男やもめとなったとき、若い女性との結婚を許し、こうして双方の両親が愚か者にならない手段を取った。他の部族は、同年齢層との結合を制限した。近親相姦禁忌の考えが、まず一定年齢層への結婚制限の起始となった。(インドでは、今でも結婚に何の年齢制限もない。)

ある道徳的慣習の下のやもめ暮らしは、配偶者と共に霊の世界にわたるはずであったので未亡人は殺されるか、または夫の墓での自殺を許され、大いに恐れられていた。生き残った未亡人は、ほぼ間違いなく夫の死の責任を問われた。いくつかの部族では未亡人を生きながらに焼いた。未亡人が生き続けるならば、再婚は一般に認められていないので、その人生は、悲しみの連続であり、耐え難い社会的制限があった。

今は不道徳であると見なされる多くの習慣が、昔は奨励された。原始の妻は、他の女性との夫の情事を大きな誇りとした。少女の貞操は、結婚への大いなる妨げであった。結婚前の子供の出産は、男性がかならず多産な伴侶を持つことにしていたので、少女の妻としての好ましさを高めさせた。

多くの原始部族は、女性が妊娠するまで、つまり通常の結婚式が執り行われるまで試験的結婚を認めた。他の集団の間では、最初の子供が生まれるまで結婚式は挙行されなかった。妻は、不妊であったならば両親に引き取られなければならず、結婚は破棄された。社会習慣は、すべての夫婦に子供がいることを要求した。

これらの原始の試験的結婚は、認可には似ても似つかないものであった。それらは、単に生殖能力の真剣な試みであった。婚約関係にある個人は、繁殖力が確認されるとすぐに永久に結婚した。現代の男女が、完全に結婚生活に満足させられない場合には便利な離婚という考えを内心にもって結婚するとき、実際には試験的結婚の1つの型に、しかもそれほど文明的ではない先祖の正直な冒険の状態のはるか下の型に入っているのである。

4. 財産慣習による結婚

結婚は、昔から財産と宗教の両方に密接に結びつけられてきた。財産は結婚の安定剤であった。宗教は道を説くもの。

原始の結婚は、投資、つまり経済投機であった。それは、媚びの問題であるよりも仕事上の問題であった。古代人は、集団の利益と福祉のために結婚した。それ故、結婚は、集団、両親、年長者によって計画され手配された。財産慣習が、結婚制度を安定させることに効果的であったことが、初期の部族間での結婚が、多くの現代の民族間でよりもより長かったという事実によって示されている。

文明が進み、私有財産が社会習慣の中で一層の承認を得てくると、窃盗が大犯罪となった。姦通は、窃盗の種類、夫の財産権の侵害として認識された。それは、したがって初期の掟や道徳的慣習で明確に言及されてはいない。女性は父の財産として人生を始め、父はその権利をその夫に移し、すべての合法化された性の関係が、これらの先在の財産権から生まれた。旧約聖書は、財産形式の一つとして女性を扱う。コーランは、女性の劣性を教える。男性は妻を友人、あるいは客に与える権利をもち、この習慣は、いまだに一部の民族の間で通用している。

現代の性の嫉妬は、先天的なものではない。それは、進化する慣習の生産物である。原始人は妻に嫉妬しなかった。ただ自分の財産の警備に当たっていた。夫より妻に厳しい性の責任を負わせる理由は、彼女の不貞が、世襲と遺産に関わったからであった。私生児は、ごく初期の文明の進歩において不評判を招いた。最初は女性だけが密通のために罰せられた。やがて、道徳的慣習がその相手の制裁を命じ、傷つけられた夫、もしくは庇護者の父は、長い時代にわたり男性の侵害者を殺す完全な権利をもった。現代民族は、これらの道徳的慣習を実行し続けており、それが不文律の下でのいわゆる名誉のための犯罪を許容している。

貞節のための禁忌には財産慣習の局面としてその起源があり、初めは既婚婦人に適用され、未婚の少女には適用されなかった。後年には、貞節は求婚者よりも父から要求された。処女は、父にとり商業資産であり、彼女にはより高い値がついた。貞操への要求がより高くなるにつれ、将来の夫のために貞節な花嫁を適切に育てる功労を認識し花嫁の費用をその父親に支払うのが習慣であった。女性の貞操というこの考えは、一度始められるとその処女性を保証するために、少女を文字通り檻に入れるまでに、実際に長年投獄することが習慣になるまでに人種を牛耳た。その結果、より最近の基準と処女性の吟味が、自動的に売春階級を生みだした。これらの女性は、拒絶された花嫁、花婿の母に処女でないと見なされた女性達であった。

5. 同族結婚と異族結婚

非常に早くから未開人は、人種混合が子の質を改良することを観察した。それは、同系交配がいつも悪かったというわけではないが、異系交配が比較的いつも良かったということであった。したがって、慣習は、近親内での性関係の制限を具体化する傾向にあった。異系交配は、進化的変化と前進のために選択の機会を大いに増加させるということが認められた。異系交配された個人は、 より万能であり、敵意に満ちる世界で生き残るより優れた能力を持っていた。同系交配者は、その慣習と共に徐々に姿を消した。すべては、緩慢な発展であった。未開人は、意識的にそのような問題について推論しなかった。しかし後の前進する民族はそれをし、また一般的な弱点が、時々過度の同系交配から生じるという観察もした。

優れた血統の同系交配が、時々強い部族を築き上げる結果をもたらす一方で、遺伝的欠陥のある同系交配の悪い結果の劇的な事例は、より力強く人の心に印象づけ、その結果、前進的慣習は、近親間でのすべての結婚に対する禁忌をますます定式化した。

長い間、宗教は、異系結婚に対し有効な障害であった。多くの宗教の教えは、異宗教の間の結婚を禁じた。通常女性は、内部結婚の習慣を好んだ。男性は外部結婚を。財産は、いつも結婚に影響を及ぼしてきており、時として、一族の中で財産を保存する努力のために女性が父の部族の中から夫を選ぶことを強制する慣習が起こった。この種の措置は、いとこ同志の結婚の多大な増加に至った。内部結婚は、技術の秘密を保持する努力のためにも実践された。熟練した労働者は、工芸に関する知識を家族内に保とうとした。

優れた集団は、隔離される度にいつも血族交合に戻った。ノヅ系は、15万年以上にわたり内部結婚の多い集団の1つであった。後の内部結婚慣習は、当初は必然的に、交合がきょうだい間であった紫色人種の伝統に大いに影響された。きょうだい同志の結婚は、早期のエジプト、シリア、メソポタミア、それにかつてアンド系に占領された土地全体において共通であった。エジプト人は、王の血を純粋に保つ目的できょうだい間の結婚を長く順守した。アブラハムの時代以前、メソポタミア人の間では、いとこ同志の結婚が義務的であった。いとこは、いとこと先に結婚する権利を持っていた。アブラハム自身は、片親が異なるきょうだいと結婚したが、そのような結合は、ユダヤ人の後の慣習の下では許されなかった。

きょうだいである妻が、もう一人の妻、あるいは複数の他の妻を横柄に支配したので、複数妻帯の慣習による兄弟姉妹同士の結婚からの最初の離脱が生じた。いくつかの部族慣習は、死者の兄弟の未亡人との結婚を禁じたが、生存中の兄弟が、死んだ兄弟のために子供を儲けることを求めた。いかなる度合の内部結婚に対しても何の生物本能も存在しない。そのような制限は、完全に禁忌の問題である。

外部結婚は、男性の好みの理由により最終的に優位を占めた。外部から妻を得ることは、姻戚からのより大きな自由を保証した。親しさは侮りを生む。したがって、個々の選択要素が交合を支配し始めると、部族外から相手を選ぶことが習わしとなった。

多くの部族が最終的に一族内での結婚を禁じた。他の部族は、一定の社会階級内の交合へと制限した。自分自身のトーテムの女性との結婚に対する禁忌が、隣接する部族から女性を盗む習慣に弾みをかけた。結婚は、後には親族関係よりも住居地域に従って規制された。現代の外部結婚慣習への内部結婚の進化には、多くの段階があった。庶民の中で禁忌が内部結婚にのしかかった後でさえ、首長と王には、王の血を濃く純粋に保つために近い親類のものとの結婚が許された。通常、慣習は、性の問題に関しては統治者に一定の許可を容認した。

後のアンド系民族の存在は、サンギク人種の部族外での交合願望の高まりと大いに関係があった。しかし近隣集団が、比較的平和で共存し始めるまで外部結合が優勢になることは可能ではなかった。

外部結婚それ自体は、平和促進剤であった。部族間の結婚は、戦争を少なくした。外部結婚は、部族を連携と軍事同盟に導いた。それは、強さを提供したので優位になった。それは国家の構築者であった。外部結婚は、また通商関係の拡大により大いに支持された。冒険と探検は、交合領域の拡大に貢献し、かつ人種的な文化の交雑受精を大きく容易にした。

結婚の人種的慣習の、その他の点で不可解な矛盾は、外部部族から妻を盗んだり買ったりに付随するこの外部結婚習慣に大きく起因している。内部結婚を尊重したこれらの禁忌は、社会的であり生物的ではないことは、親族関係の結婚に関する禁忌によく例証されている。これらの禁忌は、少しの血族関係もないことを示す姻戚関係の多くの度合いを網羅する。

6. 人種混合

今日、世界に純血人種は存在しない。早期の、しかも最初の進化的有色民族は、世界に存続する代表的2人種である黄色人種と黒色人種しかいない。これらの2人種さえ、絶滅した有色民族と多く混合されている。いわゆる白色人種は、主に古代の青色人種の血を引くが、それは、アメリカ大陸の赤色人種とほとんど同じように他の人種と多かれ少なかれ混合されている。

有色サンギクの6人種のうち、半分は一次的で、残りの半分は二次的であった。一次的人種—青色、赤色、黄色—は、あらゆる点で3種類の二次的民族よりも優れていたが、そのより良い血統が、これらの二次的人種に吸収されていたならば、一次的民族を相当に高めていたであろう多くの望ましい特色があったということを忘れてはならない。

近代の人種の異種交配は、大部分が関係する人種のはなはだしく劣る血統の間にあるので、現代の偏見が、「混血児」、「合いの子」、および「雑種」に対して生まれる。また同人種の退歩の血統同士が結婚すると不満足な子孫を設ける。

もしユランチアの現代の人種が、低下し、反社会的で精神薄弱の落ちこぼれている者達の最低層の災いから解放されることができるならば、限定的人種の合併に対してさほど異論はないであろう。またそのような人種混合が、いくつかの人種の最高の型の間で行われることができるならば、ましてや異論はないであろう。

優れた、しかも異なる血統の交配は、新たで、 かつより力強い血族創造の秘訣である。そしてこれは、植物、動物、人類に該当する。交配は、活力を増大させ、繁殖力を増加させる。様々な民族の平均的、あるいは優れた層の人種混合は、北米合衆国の現在の住民で示されるように創造的な可能性を大いに高める。そのような交配が、下層間で、つまり劣層間で行われるとき、創造性は、南インドの現代の民族に示されているように減少する。

人種混合は、新たな特性の突発的出現に大いに貢献するし、また、そのような交配が、優れた血族の結合であるならば、これらの新たな特性は、優れた特徴になり得るであろう。

現代の人種が、劣り退化する血族で詰め込まれ過ぎている限り、大規模での人種の混合は、最大の弊害をもたらすであろうが、そのような試みへの反論の大半は、生物学的問題によりも、むしろ社会的、文化的偏見に向けられている。雑種は、劣性血統の中でさえ、しばしばその先祖よりも改良されたものである。交配は、優性遺伝子の役割で種の改良に寄与する。人種の混合は、雑種に存在する望ましい優性遺伝子の数多くの可能性を増加させる。

より多くの人種交配が、何千年間に起きた以上に過去100年間にユランチアで起きている。人間の血統の異種交配から生じるひどい不調和の危険性は、大いに誇張されてきた。「混血児」の主要な問題は、社会の偏見が原因である。

白人とポリネシア民族を混合するピトケアンの実験は、白人とポリネシアの女性が、かなり良い人種的血族であったことから、結果的にかなり良かった。白色人種、赤色人種、黄色人種の最も優れた型の間での雑交は、たちまち多くの新しくて生物学的に効果的な特性を生み出すであろう。これらの3民族は、第一サンギク人種に属する。白色人種と黒色人種の混合は、それらの即座の結果においてあまり望ましくないし、社会的、人種的偏見が、黒白混血児は好ましくはないと仕向けるほどに反対すべきものではない。物理的に、そのような黒と白の雑種は、他の幾つかの点でのわずかな劣性にもかかわらず、人類の素晴らしい見本である。

第一のサンギク人種が、二次サンギク人種と融合するとき、後者は、前者を犠牲にしてかなり改良される。そして、小規模での—長い期間に及ぶ—第一人種による二次集団向上へのそのような犠牲的貢献に対し深刻な異論はほとんどあり得ない。二次サンギクは、生物学的に考慮されるとき、ある点では第一人種よりも優れていた。

煎じ詰めれば、人類の本当の危険は、そう考えられている人種的雑交におけるよりも様々の文明民族の劣性で退化した血統の無制限な繁殖にある。

[ユランチアに配置された主熾天使による提示]

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